転職して、新しい職場での毎日がスタート。
その時に
「前任者からの引き継ぎがあるかどうか」
また
「わからない仕事のことを気軽に聞ける状態にあるか」
というのは、その後の毎日を左右する、最初の、とても重要な部分ですよね。
転職していきなり「人間関係」の悩みが生まれることはまず少ないと思いますが、
自分が仕事をあまりよくわからず、スムーズに進められないことで(知らない仕事なんだから当たり前なんですけどね)、しだいに職場の人とも距離が出来てきてしまったりして。
よくわからないまま、でも仕事がくるからなんとか手をつけて、それでミスして叱られる
……なんて、こんな状況の日々では、頑張ろうにも限界は目に見えています。
それから、「小さな職場の事務員さん」のような、基本その仕事を担当するのが自分一人…という職に就いた場合も、ちゃんと引き継ぎがなされていないと、地獄の日々が待っていますね。
……ええ。地獄の日々が待っていましたよ。
では
筆者の華麗な転職履歴から、とある二件を抜粋です!↓
《その1 新規オープン保育園の事務員》
事務の経験は営業事務にて、保育の経験は皆無……。
こんな経歴ですが、職場と自宅が近かったからか、めでたく採用されました。
しかし入社顔合わせで、事務員が自分一人だけということがわかる。(もう正直この時点で辞めたい(笑))
新規オープンなので、当然近くに仕事を教えてくれる先輩はいません。(一応、本部に電話で話せる人はいたが、そんなにちょくちょく電話できないでしょ)
人事の経験も経理の経験もないのに、毎日必死でシフトや小口現金の管理。…まぁこれはやっているうちになんとかなっていたのですが、ついに無理な仕事がきてしまいました。
保育料の請求書作成!! 園児さんそれぞれで金額が異なっていて、あまりよく覚えてませんが、とにかく作成が遅れていたため、最後は園長に「のんびりしすぎ」とトドメを刺され、帰り道で涙腺崩壊。
そして、そのまま怖くて出勤できず、自筆の退職届を郵送する運びとなりました。
これは完全に採用時点からのミスマッチだと思うのですが、努力すればなんとかなった……???
しかし、自分の仕事の「先」が見えない中で続けていくのは、しんどいもんですよ。
《その2 銀行の受付案内》
その1が長くなったので、こちらは少し簡潔に。
これは派遣の仕事でした。受付案内業務の経験はそれなりにあったのですが、やはり銀行という場所は独特です。というか、恐い。(ここも一人なので孤独)
前任者の退職による採用で、引き継ぎは二日間だったかな…できるだけ教えては下さいましたが、もちろん、それだけで全てがわかるわけがないですよね。
ここも転職当初からツラくて辞めたい思いで一杯でしたが、たまにくる派遣担当ちゃんに弱音を吐いたりして、なんとか数ヶ月続き、最後はリーマンショックによる派遣切りで終了。
正直、「いつ自分から退職を願い出るか」の瀬戸際でしたので、自然に(?)終了してちょいとホッとしている自分がおりました……。
思い返せば、私の華麗なる転職履歴のなかで
「続いた仕事」=「常にわからないことを聞ける」状況にある仕事でした。
人手不足だったりすると手厚い研修も難しいかと思いますが、実務を進めながらでも教えてもらえる環境にあれば、その先はなんとかなるかと思います。
不安を解消できないまま毎日の仕事をこなすというのが、どんなに心を澱(よど)ませていくか……
新しいことを知る喜びは「新人」の時だからこそ味わえる楽しさですから、そういった環境を、採用側も大事にしてほしいところです。